さて, 写像(6)は時間の離散化を意味しているので, 前述の数値シミュレーションにおいては,軌道は点列に置き換えられている. たとえば, 周期の等速円運動を行なっている解軌道は,この写像によって, 相平面上では一点に変換されることは容易に分かる. この点を固定点(fixed point)という.周期がであるときは, 相平面には個の 点が見つかるに違いない.これを-周期点(-periodic point)という. このような解は 分数調波解という.
いま,相平面上の点
を
の
固定点としよう.そのとき,
(4.9) |
さて,われわれの議論は, 式(2)の連続系から,式(6)の離散系に 変換されたので,解析すべき対象が 微分方程式(Differential Equation)から 差分方程式(Difference Equation)に変わったことに注意しなければならない.