文部省在外研究員の申請
【期間の決定】

在外研究員制度は,その予算の執行についてのみ, 5月からの一年間が一年度となります.

申請時に日程を自分で決めることができます. 在外甲種若手特別推薦枠の場合は,一年間フルに 認められますので,予算の執行は 通常は,年度をまたがることになります. これは単に,各年度内だけの予算が一度に出るだけで, 翌年度には残りが支払われます. ただし,復路の運賃も翌年度払いになります.

一年間と在外研究員制度の一年度を無理矢理に同期させるなら, 5月1日に出発して, 4月30日に帰って来るしかありません. これなら,大学の学年暦からいうと次年度に食い込みますが, 全予算が一度に支払われます. しかし,これは多くの問題があります. まず,4月は学内での仕事が忙しい時期であること.引き継ぎの授業などの 連絡と,少なくても数回の講義は行なっておかないといけないでしょうから, 大変です.でも,同僚の先生を拝み倒して,何とか都合を付けましょう. 次の問題は,ゴールデンウィーク前なので,航空運賃が値上がりすること. え?正規運賃は関係ないって?ごもっとも.そりゃ失礼致しました.

私は上記在研単年度決算のスケジュールにしてしまいましたが,往路の 飛行機は割と空いていました. おそらく海外脱出のピークは4月28日前後だからでしょう. 5月7日を過ぎれば航空機運賃はかなり下がります.え?関係ないって? すみません.

【渡航先の決定】

渡航先,滞在先の選定はやはりあらかじめ先方と打ち合せておく以外しようが ありません.在研の規定として,その滞在先の研究機関において 研究に専念することが要求されており,事務的には,研究期間に その滞在国内に留まったかどうかが後にチェックされます.(と言っても パスポートの査証を見るだけのようですが). 逆に言えばパスポートにある査証に矛盾があると,始末書ものとなります. 滞在先の研究期間は一つには限定されてはいませんので, 幾つかの国にまたがるように渡航計画を組むことができます. ただし,その日程は申請後変更できないので,慎重に計画する必要があるでしょう. 別のページに書いているように,渡航先の国によってはビザ発行の手続き (プログラム)に時間がかかる場合があるので, そのことも見積もってから渡航日程を決めておく必要があります. アメリカの場合,IAP-66というプログラムによって, J-1というタイプのビザを取る必要があるのですが,それを完成させる期間が 非常に長くかかる場合があります.ただし, IAP-66が完成してから国内でビザの発給を受ける期間は普通一週間ほどです.

【在研推薦あれこれ】

在外甲種の若手推薦枠でない場合は,大学により申請出来る期間がまちまち のようです.徳島大学では最大10ヵ月に制限されているようです. 大学によっては11ヵ月だったりするようですが…

在外研究員の推薦は,基本的に大学単位に内部で順位をつけているようです. 採用決定は,2月末日付近で,文部省から大学本部に通達,それから各部局, 該当者に連絡が行くようです.

なお,規定を読むところによると,若手甲種で出張した場合は, もう在外甲種(長期)には応募できないようです.その逆もそうです. 在外乙種にはいくらでも応募できそうです.