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Et cetera, Workshop
片山 充二, 上田 哲史, 2 次元非自律系の逆時間応答・分岐について, 電子情報通信学会, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol.NLP2023, No.96, pp.66-69, 鳴門市, Jan. 2024.
Abstract: 周期的な外力によって駆動される非自律系は,周期的な信号を受け取る電気回路の信号応答に代表される 力学系を記述するモデルである.非自律系は非線形力学系特有の現象であるカオスを引き起こす場合があるため,そ の分岐構造はカオス理論の研究において関心が高く,現在においても盛んに研究されている分野の一つとなっている. 本論文では,分岐構造へのアプローチとして,逆時間𝑡 → -𝑡 による分析を行う.順時間系における周期解のPoincar´e 写像について,非双曲性の条件となる固定点は逆時間系と共通しており,順時間系と逆時間系で固定点の安定性が入 れ替わる.実例として,2 次元非自律系の電気回路にて,逆時間方向の数値解析を行う.結果として, N 順時間方向 で発散領域に該当するパラメータ領域は,逆時間系では周期解として観測できる場合があることを確認した.また, 特定のモデルにおいて,順時間方向では確認できないカオスが存在することを報告する.


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2024-02-02